財務の海抜ゼロメートル


デリバティブ世界を散歩する (四熊ブックス)


デリバティブ世界を散歩する (四熊ブックス)
企業財務にも、同様の(海抜ゼロメートル)基準がある。 p.33 



 海抜ゼロメートル?!




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今村英明氏(デリバティブ世界を散歩する (四熊ブックス))曰く、


”企業財務にも、同様の基準がある。企業財務は、起業の資金調達と資金運用を司る部署であり、その目的は詰まるところ、いかに低金利で調達できるか、いかに高金利で運用できるかという点につきる。
<中略>
ライボー(LIBOR)と呼ばれるものは、それが「基準」であるがゆえに、「絶対評価」を可能なら閉めるものである。”


 財務の海抜ゼロメートルは、LIBORである。この場合の海抜ゼロメートルとは、スワップ取引の時に利用する基準金利を指している。通常のスワップ金利市場では、主にLIBOR金利と金融機関が決定する金利スワップして取引が行われることが多い。


 スワップする金利はなんでもよいが、多くの場合は片方がLIBORとなることが多い。これはロンドンが金融市場で持つ長い歴史と、ユーロ市場の自由金利市場に各国が好感を持っているからのようである。


 金融機関が通常貸し付けするために資金調達を行うが、資金調達の金利としてLIBORを払う事が多い。すると、金融機関はそれ以上の金利で貸し付けなければ逆ザヤが発生してしまう。ここで、基準としてLIBORが介在していることが確認できる。


 このようにして、LIBORは金融機関の金利市場のデファクトとして利用されている。このため、金融機関の間ではLIBORは金融市場の海抜ゼロメートルと呼ぶのである。




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