会社決算を見ぬけ③ 償却前利益辺


粉飾バンザイ!―税理士は教えてくれない!「決算」&「会計」の裏ワザ!
粉飾バンザイ!―税理士は教えてくれない!「決算」&「会計」の裏ワザ!
 

その借金は何年で返すつもり?p.90

 先日は短期的な資金繰りの簡易的な見方についてお話しましたが、最後の今日は償却前利益についてです。

 会社にとっての利益とは、”税引き後当期利益+減価償却”です。これは”償却前利益”と呼ばれています。ここでちょっと、貸借対照表固定負債のほうに目をやってみましょう。

 固定負債の中の長期負債は小堺氏曰く、償却前利益の10倍以内で無ければいけないと言っております。すなわち、会社の長期負債は10年以内に返済できる額でなければ心配したほうが良いと言っております。

 もし償却利益の10倍以上の長期負債がある場合、それは長期借入金の返済原資の償却費が不足していることを意味します。減価償却費が追いついていないということは、裏を返せば価値の無いものでもいいから固定資産の中に資産計上して減価償却費を捻出して償却費用を上げなさいと言うことだそうです。これによってもう一つ利点があって、価値が無くても資産計上できれば債務超過に陥らなくてすむと言うのです。

 でも、これでも長期負債が10倍を超えてしまっていたら・・・・
 

いよいよ粉飾する時期が近づいてきてますね・・・

 
 粉飾の仕方を理解しながら決算書を覚えると、飲み込みが物凄く早いですね。ものは教え方ということが良くわかった一冊でした。

あなたの会社は償却前利益足りてますか?