粉飾決算と逆粉飾決算


超図解ビジネス 2001年からの会計入門 (超図解ビジネス会計シリーズ)
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 「貸借対照表は、企業の財政状況を明らかにするため、貸借対照表日における、すべての資産、負債、および資本を記載すべし」と述べられてしまいます。これを「貸借対照表の完全性の原則」といいます。p.70

 貸借対照表は資産と負債・資本がバランス化されていなければなりません。しかし、山一証券日本長期信用銀行の破綻のように粉飾決済が行われていたため、決算書からは破綻を事前に察知することができませんでした。これは粉飾決算の賜物ですが、その代表的なものに「簿外の資産・負債」「架空の資産・負債」というものがあるそうです。

 「簿外」とは貸借対照表に記載していないもので、「架空」は架空の利益を計上するものだそうです。

粉飾決算の例は、

  • 「簿外負債」
  • 「架空資産」


そして今回新しく知ったのが、逆粉飾決算というものです。粉飾決算は主に、自分の会社の架空利益を計上するのに対して、逆粉飾決算は脱税目的に使います。

 逆粉飾決算の例は、

  • 「簿外資産」
  • 「架空負債」

利益を過小報告し脱税したいという気持ちはよく理解できますねえ。それが逆粉飾決算を招くんですね。つまり追徴課税されている企業は、すべて逆粉飾決算をしているということですね。

キャッシュの流入出を把握できるようにし、粉飾決算を暴くためにキャッシュフロー計算書は導入されたんですね。
歴史を追っていくと会計もわかりやすいものですね。

ここでワンポイント豆知識

損益計算書貸借対照表はどちらが先に解説されるべきでしょうか?

答え.会社は最初に資本金が出資されて設立され、貸借対照表に表示される資本金や現金・預金によって事業が開始されます。そのため、資本金が表示される貸借対照表が財務諸表の中では成り立ちとして先に出てくるということになります。


財務諸表もちょっとはわかるようになってきましたか?

そういえば、エンロンの主会計事務所はアーサーアンダーセンでしたね。友達で旧アンダーセンに勤めている人がいたなあ。あのエンロンのおかげで巻き添えを食ってしまいましたけど、今は元気そうに新しい会計事務所で働いていたなあ。
ふと、思い出してしまいました。

うーむ、しかし決算も分かってくると粉飾決算のカラクリについてもうちょっと知りたくなってくるものですね
実は粉飾決算についてのカラクリが載っている本があるんです!!皆様もそのカラクリをちょっと知ってみたいですよね。
私も知りたいので、あと2〜3日したらちょっと今の本から横道に反れて紹介したいと思います。

乞う御期待!!

あなたは、逆粉飾決算を知っていますか?