小売業は資金ショートの危険性が少ない業種
さおだけ屋はなぜ潰れないのか? 身近な疑問からはじめる会計学 (光文社新書)
小売業は資金ショートの危険性が少ない業種 p.83
山田 真哉氏曰く、
”売上と同時に代金をもらうことが出来る業種は、個人向けの小売店・サービス産業だけだと思ったほうがいい。これは「現金商売」と呼ばれる業種で、他の多くの業種からはうらやましがられている商売である。
-中略-
そごうやダイエーといった小売業がつぶれたときも、すぐに買収に手を上げる会社が出てきたのは、「現金商売だから、なんとかなりそうだ」という要素が大きい。小売業は資金ショートの危険性が少ない業種なのである。
「現金商売」はうらやましいですよね。
先日の新会計基準導入で、日本の会計基準が国際会計基準のそれに近づきました。それもこれもすべては、時価会計とキャッシュフロー計算書の導入のため。
結局は、期末期首にフリーキャッシュフローがどれだけあまっているかが問題ですから。その点、上記で述べた小売業の掛取引の少なさはうらやましいです。即金になることは、手形の割引現金化の心配等から開放されることに相当しますし。キャッシュリッチは、社長さんの悩み事を減らします。
そういえば、ふと友人の会社の思い出話を思い出しました。友人は一度、給料を払う直前の時期に”-7万円の銀行通帳”に悩まされたことがあったそうです。身にしみて感じた、資金ショートの恐ろしさですね。こんな悩みは、サラリーマンにはありませんよね・・・
”「売らない営業」も時に必要である ”もご覧ください。