人を引き入れる力


ワン・ミニッツ・ミリオネア――お金持ちになれる1分間の魔法
ワン・ミニッツ・ミリオネア――お金持ちになれる1分間の魔法

「意思と想像力がいさかいを起こすとき、想像力が必然的に勝利を収める」(エミル・クーエ)p.95

 今回も面白い本でした。「こころのチキンスープ」の作者マーク・ハンセンと、「ナッシング・ダウン」のロバート・アレンの2者で書いた本でした。2者の共著だと章立てで役割分担を行うのが通常です。しかし、この著書は実にユニークで、見開きの右側がハンセン氏で左側がロバート氏の担当で執筆されていました。
 本を執筆するに当たり、共著と言っても通常は自分が考えた文章を自分もしくは代筆をしてもらって本に仕上げていくものだと私は思っていました。しかし、この本は違うようで各方面の著名人の資料を寄せ集めて、それを集結しひとつの本に仕上げたようです。執筆のアイディアは彼ら二人の単独のものではなく、多くの方の英知の結集によって構成されている本でした。これこそが知識のレバレッジ効果だと感心しました。
 先日話をしたように、人間一人が創作できる能力には限界があると言うことです。そして、この本の著者2人はその事実を痛感しているから大勢の著名人の資料を集めて集約したのではないでしょうか。

 2人は自分を十分に自分の限界を把握しており、その限界を超える知識を持っている人を知っており、その人物に快く承諾をいただく交渉力と人間関係を築いているのです。

 これこそが、彼らの最大の強みであり彼らのチームの力なのではないでしょうか。
 人を否定することが出来る人間は多いが、人を肯定し自分の仲間に引き入れる力を持っている人間は少ないと思います。人を仲間に引き入れる力を持っている人は少なく、だから人はカリスマを尊敬するのかもしれません。

 色々と考えさせられる本でしたが、とりあえずロバート氏の左辺は読み終わりました。
明日からいよいよ「7つの習慣です」。ご期待ください。